グランマ=モーゼス

     

Early Sugaring Off(1944) Bennington(1953)

アンナ=メアリ=ロバートソン=モーゼス(1860〜1961)こと、グランマ=モーゼス(モーゼスおばあちゃん)が本格的に絵を始めたのは何と彼女が75歳の時ですが、1940年に80歳で初めての個展を開くと画家としての彼女の存在はアメリカだけではなく、世界に知られることになりました。その後101歳で亡くなるまで現役として仕事をしました。

75歳まで絵を始めることのなかった彼女の人生の背後には、忙しい農民の妻としての姿があります。 彼女は1860年ニューヨーク州の小さな農村・グリニッチに生まれました。12歳から近くの農家で女中として15年間奉公に出て、27歳で結婚して10人の子供を生み、そのうち5人を亡くし、67歳で夫と死別します。夫トーマスの死後は病弱な娘アンナを助けるためにヴァーモント州ベニントンへ。そしてリューマチで手をおかしくしてから絵筆を取りました。左の写真はモーゼスが絵を描くために使用していたテーブルです。彼女は身の回りの物何にでも絵を描いていたそうで、このテーブルも例外ではありません。

彼女の絵の素材は畑での労働風景や収穫、結婚式など、アメリカ東部の農村の生活や行事、自然の移り変わりなど、身近なものから取られていて季節感にあふれています。細かいテクニックを使っているわけでもないし、特別なものを描いているわけではないのですが、素朴で暖かい作品は確かに存在した古き良きアメリカの存在を物語っています。

彼女が住んでいたベニントンにあるベニントン博物館に彼女の作品が38点所蔵されています。ここにはモーゼスが子供の頃に通った学校の建物がニューヨーク州Eagle Bridgeから移築されていて、彼女の思い出の品々も見ることができます。詳しい情報が必要な方はhttp://www.benningtonmuseum.comへどうぞ。

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