ボストンの美術館・博物館

ボストン美術館は、ボストンの見どころセクションで紹介していますので、
ここではボストン美術館以外の美術館・博物館を紹介していきます

ボストン茶会事件の船

幸いなことに船は無事だったのですが、ギフトショップが火事によって全焼したためにボストン茶会事件船は現在クローズになっています。以前よりもさらに大きくりっぱになり、再開は2012年春の予定。詳しくは下のサイトを確認のこと。
住所:Congress Street Bridge Boston MA 02110 電話番号:617-338-1773(1773は事件の年)もっと詳しく知りたい人は
www.bostonteapartyship.com/へどうぞ。

<行き方>地下鉄レッドライン・サウスステーション駅よりフォートポイント運河へ。橋のすぐ横に2本マストが見えるので、すぐに解ります。ただし手前に赤と黒の大きい船が泊まっているので、間違えないように。冬の間はお休みなります。

茶会事件はエレノア号・ダートマス号・ビーバー号の3雙の船の上で起きたものですが、ここで見られるのはそのうちの1雙ビーバー号です。本物のビーバー号は事件の後、台風によって壊れてしまっているため、現在の船は茶会事件200周年を記念して再現したビーバー2世号です。レプリカとはいえ、本物そっくりに再現してあり、実際にイギリスから大平洋を渡ってボストンまで運んできました。さらにイギリスから実際に112箱の紅茶を積んできて、ボストンに着いた時には当時の模様を再現してお茶箱を海に投げ捨てたというコリようでした。もちろんその後、捨てた紅茶はきれいに掃除をしたそうです。

事件の起きた18世紀の終わり頃、本国イギリスによる度重なる課税政策にボストンの人々の怒りは頂点に達していました。さらに、イギリス政府は私たちが普段飲むお茶にまで税金をかけ、お茶の貿易を東インド会社のみに独占させるように決めたのでした。そんな時、342箱のお茶を満載した3雙の船がボストンに入港してきました。港への停泊期限の切れる1773年12月16日、人々はとうとう行動を起こしました。高い税金がかけられたお茶はいらない!ということで、お茶箱を海に投げ捨ててしまったのでした。お茶箱とはいえ、大切なイギリス国王の財産です。国王の財産を無駄にした人には絞首刑が待っていたのですが、誰がやったのか解らないようにカモフラージュするために、ボストンの人々はモホークインディアンに変装してこの事件を起こしました。

事件の結果に激怒したイギリス政府はボストンに対して4つの制裁を加えます。
 1・ボストンの港を閉鎖して貿易の自由をなくす。
 2・ボストンでのタウンミーティング(集会)の禁止。
 3・マサチューセッツ植民地の中心をボストンからセーラムへ移す。
 4・今までの2000名に加え、さらに2000名ものイギリス兵の駐留。

これらの制裁に対して後の独立13州になる13の植民地はそれぞれに代表を送り、大陸会議を開きます。それまでバラバラだった13の植民地が1つにまとまり、自分たちの国・アメリカを作ることに同意したのでした。ボストン茶会事件のわずか2年後、ボストン郊外のレキシントンで独立戦争が始まることとなります。茶会事件は独立戦争の中の事件ではありませんが、独立戦争に向けて最も重要な役割を果たしたのでした。

外から船の写真を撮るだけの人が多いのですが、時間があったら是非船に乗ってみましょう。定期的に当時の模様を再現したショーが行われていて、自分の手でお茶箱を海に投げる体験ができるようになっています。ショーは1部と2部に分かれています。

第1部・オールドサウスミーティングハウスでの集会

ここではポール=リビアかサミュエル=アダムスに扮する人が集会をします。まずはどこから来たのか聞かれるので、はずかしがらずに自分の出身地を答えましょう。次に、高い税金のかかったお茶をどうするかという話し合いにはいります。大抵は「飲んだらいい」とか「めんどくさいので、税金をはらってしまおう」とか色々な意見が出るのですが、最終的にはインディアンに変装してお茶を海に投げ捨てることに決定します。さらにこの集会では人々が参加できるように、いくつかのかけ声を習います。先ずは、賛成の時:こぶしを上にあげて「ヒアヒア〜」・反対の時:こぶしを下にさげて「ファ〜イ!」そしてこれから実際に船に乗ってお茶箱を投げ捨てるわけですが、集会場から船に移動する間のかけ声は、「Dump the Tea」「Into the Sea」お茶を海に捨てるぞ!という意味ですが、韻をふんでいます。インディアンの変装として羽飾りもくれるので、頭につけましょう。

第2部・ビーバー2世号の上でお茶箱を捨てる

船の上に全員が移ると、代表してお茶を捨てる4人のボランティアをつのります。子供が選ばれる場合が多いのですけど、積極的に立候補してみてください。ここでのショーは全体を通して積極的に参加しないと全く面白くありません。アメリカ人は大人でもけっこうのって参加してますよ。歴史的な背景を知らないと英語の説明がとっても難しく感じてしまいますけど、事前にちょっと勉強していけば大丈夫です。

船の上には2つのお茶箱があります。ロープがついていて引き上げられるので、ショーが終わったあとでも何度でも海に投げることが可能です。船の中も自由に見学ができます。さらに、船の横の博物館の中にはタックスフリーのお茶があるので、忘れずに。

どこへ行ってもおみやげ物屋さんを抜けないと出口には行けない仕組みになっています。ここのおみやげ物屋さんでは、茶会事件にちなんで色々な種類の紅茶を売っています。日本では珍しいフレーバーティもあるし、ボストンハーバーティもなかなかおみやげとしては人気が高いようです。
夏の間にショーに参加される方へ

夏のピークシーズンには30分おきにショーが行われます。そのためか、ちょっと手抜きのように感じます。参加する人数も多いし橋の上から見ているギャラリーも多いので、その分盛り上がるのは間違いないですけど。ショーを行う人によっても若干異なりますが、やっぱり全体的に説明が短いような気がします。特にビーバーII世号に乗ってからお茶箱を投げ捨てるまでが本当にあっという間。船に乗る頃には、もう次のショーが集会場で始っているので、これも仕方がないのだけれど・・・そうそう、それからもう1つ。ボストン茶会事件船には簡易トイレしかありません。もっとキチンとしたトイレ(笑)を利用したい人はサウスステーションへどうぞ。

子供博物館

住所:300 Congress Street Boston MA 02110 電話番号:617-426-8855
<行き方>地下鉄レッドライン・サウスステーション駅よりフォートポイント運河を渡って徒歩5分。12メートルもの大きいミルクびんが目印。ボストン茶会事件の船のもう少し先の左側にあるレンガの建物。

ニューヨークのブルックリン子供博物館に次いでアメリカでは2番目に古く、1913年に母体が作られました。もともとはジャマイカプレインにありましたが、1979年に現在のミュージアムワーフにある19世紀のレンガ・木造の倉庫に移転し、展示のスペースが約3倍に拡大しました。

    
 目印のミルクびんとポッキー   子供博物館の前のポッキー


「学校の教室だけが教育の場ではない」というもともとの信念に加え、育児書で有名なスポック博士の長男、マイケル=スポック氏が館長になった時に「ハンズオン(手で触れる)」「インターアクティブ(参加する)」という新しい理念が加わりました。見たり聞いたりしたことはスグに忘れてしまうけれど、実際に参加する・やってみることで初めて理解するというという展示学習法です。通常、博物館というと「手を触れないで下さい」という眺めるだけの所が多いのだけど、訪れた子供だちが展示物に自由に手を触れて遊びながら体験学習できる場所へと変化したのでした。

さらに子供博物館では、インターアクティブな教育理念を教室などの教育の場にも持ち込めるようにキットレンタルのシステムも行っています。文化・美術・数学・科学などの分野に渡って約100種類のキットがあり、1週間から2週間に渡って借りることが可能です。中には、日本のお正月・子供の日を紹介したキットもあります。右側の写真はそのキットを説明したカタログです。

子供博物館が独自にデザインして構築した展示には、文化理解・幼児の発達・青少年・科学技術の4つの主要テーマがあります。特別の訓練を受けたスタッフが、質問に答えたり子供たちと一緒に作業したり、館内での経験がさらに豊かになるように工夫をしています。さらにキッズステージという子供サイズのステージでは、おなじみの童話などが上演されますが、見るだけではなくなるべく多くの子供達が実際に出演できるという機会も作っています。

1959年にボストンと京都が姉妹都市の関係を結んでから、子供博物館では日本について積極的に人々に広める活動を行っています。1979年には京都から伝統的日本家屋「京の町屋」が寄贈されています。これは、京都・西陣に実在した2階建ての絹織物業者の家をそのままの形で移築したもので、玄関、台所、トイレなどはもちろん、家の前の路地や裏庭までも展示されているという凝りようです。

この家が移築されることになった歴史は1976年に、アメリカ建国200年をお祝いするために京都市長がボストンを訪れました時まで遡ります。当時ジャマイカプレインにあった子供博物館には「日本の部屋の展示」が既にあったそうですが、残念なことに畳の敷き方が正しくなかったそうです。それに気付いた市長一行が「それなら思いきって日本の家を寄贈したらどうだろう」と言ったのが始まりだそうです。

1992年には「ティーン東京」という展示も始まりました。これは「京の町屋」という伝統的な日本を表す展示に対して、現代の若者に焦点を合わせ、学校生活、音楽、ファッション、町の様子を紹介するというもの。例えば、地下鉄の電車が1両置いてあって、床に書かれた足の上に立ってみるとラッシュアワーの電車の混み具合を体験できたりもします。この他にも「日本に関するプログラム」は、広範囲に渡っています。リーディングルームでは日本の雑誌や本を読むことができたり、スタディストレージには日本に関するいろいろなコレクションもあります。又、お正月や子供の日などの季節のイベントも盛大に行われています。

子供博物館についてもっと詳しく知りたい人はhttp://www.bostonkids.orgへどうぞ。